なぜ夜になると歯の痛みが強くなるのか


「昼間は大丈夫だったのに、夜だけ痛い」という声は、診療室でも非常によく聞きます。これには、人間の体の仕組みが関係しています。昼間は交感神経が優位に働き、血管がやや収縮した状態にあります。しかし夜になると副交感神経が活発になり、血管が拡張して血流が増えます。この血流の増加が、炎症を起こしている歯の神経への圧力を高め、痛みを強く感じさせるのです。
さらに、横になる姿勢も影響します。立っているときは重力で血液が下方に流れやすいですが、横になると頭部への血流が増加します。すでに炎症がある歯の部位に血液が集中することで、内部の圧力が上がり、ズキズキとした拍動性の痛みが強まります。加えて、夜間は周囲の音や刺激が少ないため、痛みそのものに意識が向きやすくなります。昼間であれば仕事や会話で気が紛れていた違和感も、静かな夜には強烈な痛みとして感じられることが少なくありません。
歯の痛みが続いている方へ
夜も眠れないほどの歯痛は、歯の神経にまで細菌が達している可能性があります。倉敷市・西阿知クォーツ歯科クリニックでは、CTとマイクロスコープを用いた精密な根管治療で、できる限り歯を残す治療に取り組んでいます。まずはご相談ください。
診療時間:9:00〜12:00/13:30〜18:00 土曜午後は13:00〜17:30(木・日定休)
「痛みが引いた」は治ったサインではない
痛みが引いたからといって、問題が解決したわけではありません。虫歯が神経(歯髄)まで達して炎症が進行すると、やがて神経が壊死し、一時的に痛みが消えることがあります。しかしこれは良い兆候ではなく、感染が根の先端へと進行しているサインです。この段階を放置すると、根の先に膿がたまり、顎の骨や周囲組織に広がって、顔の腫れや発熱といった全身症状を引き起こす危険性があります。痛みの波がある場合は、必ず早めに歯科医院を受診してください。
blog眠れないほどの痛みが示す「虫歯の進行度」


歯の痛みには段階があります。初期の虫歯(C1)では、冷たいものや甘いものを口にしたときに一瞬しみる程度で、すぐに引きます。中等度(C2)になると、刺激への反応が強まり、ズキズキとした持続痛や食事中の違和感が現れます。そして虫歯が神経(歯髄)に達すると(C3)、何もしていなくても激しい自発痛があることもありますがそれでも無症状の場合が多いです。この段階では、虫歯菌が歯の内部の神経にまで到達し、「歯髄炎」という状態を引き起こしています。歯髄炎は自然治癒しません。放置すると神経が壊死し、根の先端に膿がたまる「根尖性歯周炎」へと進行します。
当院では虫歯が神経にまで進行しているから神経を取らなければならないと言われた場合でも神経を保存する治療を行っています。
放置すると起こる怖いリスク
虫歯を放置した場合のリスクは、歯だけにとどまりません。
- 根尖性歯周炎(根の先に膿がたまる)
- 顎の骨が溶ける(骨吸収)
- 顔の腫れ・発熱
- 蜂窩織炎(ほうかしきえん)への発展
- 最悪の場合、敗血症など命に関わる感染症
「歯の痛みくらい」と思いがちですが、口の中は全身とつながっています。眠れないほどの痛みは、すでに危険信号が点灯している状態です。
今すぐできる応急処置と市販薬の選び方
夜中に突然痛みが出た場合、すぐに歯科医院に行けないことも多いです。そんなときのために、一時的な痛みを和らげる方法をお伝えします。ただし、これはあくまで「応急処置」です。根本的な解決にはなりません。
頬の外側から氷嚢などで優しく冷やすと、血管が収縮して痛みが和らぐことがあります。ただし、直接氷を当てたり、冷やしすぎたりするのは逆効果になる場合があるため注意が必要です。また、温めることは血流を増加させて痛みを悪化させる可能性があるため、お風呂でゆっくり温まることは避けてください。
イブプロフェンやアセトアミノフェンを含む市販の鎮痛剤は、一時的な痛みの緩和に役立ちます。ただし、胃への負担を考え、できるだけ食事と一緒に服用することをお勧めします。鎮痛剤はあくまで痛みを一時的に抑えるものであり、虫歯の進行を止めるものではありません。「薬を飲んで痛みが引いたから大丈夫」という判断は、非常に危険です。冷たいもの・熱いもの・甘いものは痛みを悪化させます。痛む歯側で噛むことも避け、できるだけ安静にしてください。横になるときは、頭を少し高くすると血流の増加を抑えられる場合があります。
「なぜ根管治療が必要なのか」詳しく知りたい方へ
当院の根管治療ページでは、治療の流れ・費用・リスクを詳しくご説明しています。他院で「抜くしかない」と言われた歯についても、まずはご相談ください。
根管治療の詳細を見るblog「痛みが引かない」「他院で治らない」…根管治療が必要なケース


応急処置で一時的に痛みが和らいでも、根本的な治療が必要です。虫歯が神経まで達している場合、「根管治療(こんかんちりょう)」が必要になります。根管治療とは、歯の内部にある根管(神経や血管が通っている管)から感染した組織を取り除き、細菌を徹底的に除去して歯を残す治療です。実は、日本での根管治療の成功率は30~50%と言われています。一方、アメリカでは70~90%とされており、大きな差があります。
日本の根管治療の成功率が低い理由
- 保険診療の料金設定では、時間をかけた治療が採算的に難しい
- 根管の形や長さには個人差が大きく、丁寧な治療に時間が必要
- 治療成功には専門的な技術・器具・材料が必要
- 日本の保険診療では、効果が高いのに認可されていない材料が多い
治療中にゆすぐことで、唾液中の細菌が歯の内部に侵入してしまいます。感染防御を徹底するためには、ラバーダムシートの装着や隔壁の作成など、唾液が歯の内部に入らないようにする処置が不可欠です。
西阿知クォーツ歯科クリニックの根管治療が選ばれる理由
岡山県倉敷市の西阿知クォーツ歯科クリニックでは、再発を起こさない根管治療を提供するために、自費診療として時間をかけ、質の高い素材と最新の技術を使用しています。CT撮影で悪くなった原因を特定し、通常のレントゲンでは見えない膿の袋をCTで発見するケースも少なくありません。ゴム製のシートを歯の周りに装着することで唾液を完全に遮断し、治療中の細菌感染を徹底的に防ぎます。マイクロスコープで肉眼では見えない細部まで確認しながら治療を行い、他院で「原因がわからない」と言われた症例でも見落とされていた神経を発見できた事例があります。
41歳男性の方が左下の歯に違和感を感じて来院された実際の症例では、他院で「抜くしかない」と言われていましたが、ラバーダムシートとマイクロスコープ、レーザー洗浄を用いた根管充填により治療を行い、治療費13.75万円(税込)で、5年後のCTでも骨の再生が確認されています。
料金について
- 前歯:11万円(税込)
- 小臼歯:13.2万円(税込)
- 大臼歯:14.3万円(税込)
- 仮歯(治療経過観察のため):1.4万円(税込)
- 別途、土台・被せ物の費用がかかります
治療期間は病状の重症度や個人差によりますが、1~3ヶ月程度かかることが多いです。
「できるだけ神経を残す」ことが、歯の寿命を延ばす
神経(歯髄)は歯に栄養を送る大切な組織です。抜髄してしまうと歯が脆くなり、将来的に歯を残せなくなる可能性があります。痛みが出ていても、神経が残る可能性は十分にあります。歯髄温存療法(間接覆髄)や直接覆髄など、歯髄を残すための選択肢があります。セカンドオピニオンも大歓迎です。
まとめ:「眠れない痛み」は今すぐ行動を
歯がズキズキして眠れない夜は、体が発している緊急のSOSです。夜間に痛みが強まるのは、血流の変化と体位の影響によるもの。眠れないほどの激痛は、虫歯が神経まで達している可能性が高い状態です。放置すれば骨が溶け、顔が腫れ、最悪の場合は全身に影響が及ぶこともあります。根本的な解決には、専門的な根管治療が必要です。西阿知クォーツ歯科クリニックでは、CT・マイクロスコープ・ラバーダムシートを駆使した精密な根管治療で、できるだけ歯を残すことを目指しています。
診療時間:月・火・水・金 9:00~12:00 / 13:30~18:00、土曜 9:00~12:00 / 13:00~17:30
定休日:木曜・日曜・祝日
電話:086-486-4182
あわせて読みたい記事
倉敷市西阿知町|西阿知クォーツ歯科クリニック
歯の痛みが気になったら、お早めにご相談ください
診療時間:9:00〜12:00/13:30〜18:00 土曜午後は13:00〜17:30(木・日定休)
著者情報
院長 味村 敏朗。1973年岡山市に生まれる。1997年神奈川歯科大学卒業、神奈川県の歯科医院に勤務。2007年守屋歯科医院院長就任。2016年同退職。2016年岡山県倉敷市に西阿知クォーツ歯科クリニック設立、現在に至る。
所属
- JIADSエンドコースインストラクター(全国の歯医者の先生に根管治療の指導をしています)
- 日本臨床歯周病学会
- 日本口腔インプラント学会
- 日本顕微鏡学会
- JIADS(Japan Institute for Advanced Dental Studies)
- JSCO(JIADS Study club Osaka)
- IDAO
- 一般財団法人 日本プロスピーカー協会
セミナー受講履歴
- JIADS エンドコース、ペリオコース、補綴コース
- JIADS ペリオ・インプラント アドバンスコース
- 咬合・補綴診療計画コース
- CSTPC
- マイクロスコープ ダイレクトボンディングコース
- アチーブメント
